平成16年への動き

平成16(2004)年・甲申の年の御柱祭を3年後に控えた平成13(2001)年の5月20日(日)に下諏訪町の東俣国有林において同町の諏訪大社下社の御柱用材の仮見立てが行われました。
今回の仮見立ての結果選ばれた御柱用材は、春宮一の御柱が目通り周囲3.04メートル、秋宮一の御柱が目通り周囲3.34メートルと3メートルを超える大きな物になっています。また、下社全8本の内、5本が過去4回の御柱よりも大きなものとなっています。
目通り周囲というのは木の根本に立って目の高さにある幹の周囲のこと。
当初90人と想定していた参加者は約300人となりました。

平成13(2001)年9月7日までに北佐久郡立科町に対して女神湖近くの町有林のモミの木の払い下げを申請していることが明らかになりました。これは1959年の伊勢湾台風の影響で茅野市八ヶ岳山麓の御小屋山・御柱山の諏訪大社社有林での御柱用材確保が難しい為の処置。前回は下社の東俣国有林で伐採し、霧ヶ峰高原をトラックで曳航したという経緯があります。

2002年4月22日までに2年後の御柱祭の下社の本見立てを6月8日に行う事を決定しました。大総代をはじめ100人以上が参加する予定。昨年5月末に仮見立てが行われている。秋宮一が最大で目通り周囲は3.34メートル。前回の本見立ての際には仮見立てとは違う木に変更された物もあるとのこと。
上社は今回御柱用材を立科町芦田八ヶ野で入手する事になっていますが、まだ大総代による下見の段階とのこと。

平成14年(2002)6月8日に東俣国有林において下社の御柱用材の本見立てが行われ、各地区の大総代をはじめとする氏子など約1000人が参加しました。
午前10時過ぎに慣例に従い春宮一之御柱を決定したのに続いて秋宮一之御柱が選定され、その後約2時間ほどで秋宮4本春宮4本の計8本の御柱用材すべてを選定しました。この際前年5月の仮見立てで選ばれた春宮四之御柱は内部に空洞があるということで予備木に変更されました。
8本の内6本が過去4回の祭よりも太いという今回の各柱の目通りは春宮一之御柱が3.04メートル、春宮二之御柱が2.67メートル、春宮三之御柱が2.44メートル、春宮四之御柱が2.18メートル、そして秋宮一之御柱が3.34メートル、秋宮二之御柱が2.78メートル、秋宮三之御柱が2.64メートル、秋宮四之御柱が2.36メートルとなっています。秋宮一之御柱にいたっては前回より22センチも大きな物となっています。
ちなみに、目通りというのは大人が立って丁度目の高さの辺りにある幹の円周の事を言います。

平成15(2003)年2月8日に諏訪大社下社秋宮の参集殿で五味真城議長、平林成元権宮司をはじめとして57人が出席して大総代会が開催され翌年に迫った御柱祭の日程を決定しました。
平成十六年式年造営御柱大祭の日程は上社(かみしゃ)山出し(やまだし)祭が平成16(2004)年4月2日から4日、下社(しもしゃ)山出し祭が4月9日から11日。上社里曳き(さとびき)祭が5月2日から4日、下社里曳き祭が5月8日から10日。上社の御宝殿(ほうでん)遷座(せんざ)祭は6月15日の昼間に本宮で、下社の御宝殿遷座祭は5月7日の夜間に春宮で行われます。
平成10(1998)年に行われた前回のお祭では計12日間で氏子(うじこ)や観光客を合わせて178万人の人出があったとのこと。今回決定したスケジュールも週末や大型連休に合わせる形で行われるため、多くの方々が参加されるのではと思います。
上社山出し祭の最大の見所は川越し(かわごし)、下社山出し祭の最大の見所は木落とし、里曳き祭の最大の見所は建て御柱(たておんばしら)となります。もちろんそれ以外にも数多くの見所があります。
平成13(2001)年5月20日に仮見立て、平成14(2002)年6月8日に本見立てを済ませている下社の御柱用材の伐採は平成15(2003)年5月3日に行う事も合わせて決定しました。また5月4日及び5日を予備日とすることも取り決めています。上社は平成14(2002)年9月11日に仮見立てが行われていますが、今後については御柱用材調達先の北佐久郡立科町と話し合い日程を決めるとのこと。
上社は本来茅野市八ヶ岳山麓の御小屋山の社有林にて御柱用材を用立てていますが、昭和34(1959)年の伊勢湾台風の痛手からまだ回復できずに、平成10(1998)年の前回は下社の東俣(ひがしまた)国有林から調達しています。そして今回は同じ八ヶ岳山麓とはいえ、諏訪地方以外からの調達ということになります。
下社の御柱用材の伐採は慣例に従い春宮一を一区・下の原、春宮二を六区・萩倉、春宮三を三区・友乃町、春宮四を十区・富部、秋宮一を七区・八区・九区、秋宮二を二区・旧下諏訪、秋宮三を四区・久保・武井、秋宮四を五区・高木がそれぞれ担当します。 この内秋宮一は目通り周囲が3.34メートルと近年では最大級の巨木となっています。

五月晴れとなった平成15(2003)年5月3日(土)・憲法記念日・赤口、来春に迫った御柱祭に向けて諏訪大社下社の御柱用材の伐採が下諏訪町の東俣国有林で行われました。
今回の伐採は復活した前回に引き続きチェーンソーなどを使わずに斧(よぎ)と手引きのノコギリのみで倒す古式に則り、大正初期に抽選により決められた下諏訪町の各区が担当して行われました。(例えば秋一は7区8区9区の合同)
当日は午前7時より使用する道具を清める斧立(よぎたて)社での神事の後山に入り、各御柱毎に昭和36(1961)年以来絶えていた神事である杣山祭(やまそまさい)も行われました。
目通り3.34メートル、高さ30メートル、推定樹齢170年の秋宮一之御柱の約3時間半を最長に1時間半から3時間程度で8本の御柱用材が次々と切り倒されました。
伐採後直ちに樹皮を剥がされた御柱用材は札が立てられ大平まで運ばれたあと、秋頃に県道八島高原沿いにある棚木場(たなこば)に運ばれ、メド穴を空けられた後に祭に備えます。
一方、北佐久郡立科町の町有林での伐採が予定されている上社の御柱用材は平成15(2003)年6月21日に本見立てが行われる予定とのこと。ちなみに、上社の伐採は山作りと呼ばれる世襲の人々が担当しています。

御柱祭ポスターギャラリーVol.1
2003年7月に目に付いた御柱祭関連のポスター達です。
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[諏訪大社研究記] [諏訪大社御柱祭解体新書]
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